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採用適性検査

人事労務
03 /29 2017
 今日は、採用適性検査ツールを販売している企業の方とお会いしました。このテストは、人材適性やストレス耐性などを把握する検査です。既に就労している従業員に受験していただき、適正配置に利用できますが、採用の段階でリスクのある人材を洗い出すための利用もできます。
 企業の経営者や人事担当者から、従業員を採用し実際に就労していただいた後で、企業の求める人材に合わなかった等の相談を受けることが本当によくあります。ただし日本の労基法では、従業員に退職していただくことは簡単にはできないため、採用時に企業・応募者の双方でお互いをしっかり見極めることが大切になります。そのために、内定前の採用適性検査やバックグラウンドチェック等は、多少手間や費用がかかってもやっておく価値はあると思います。勿論、適性検査だけで判断できるものではないので、あくまで補助的な効果ではありますが。
 今日はその採用適性検査を実際に自分で受けてみました。協調性・順応性・指導力・使命感なども数値で表れるため、どんな結果が出るか結構ドキドキでした。自分は欠点の多い人間ですし、過去に何度か転職してますので、我慢が足りないとか出たらどうしよう…などと思っておりました。が、結論から言うと「非常に良い結果となりました。これだけバランスの良い結果は滅多に出現しないと思っております。」とのコメントを頂ける結果となりました。(念のため、欠点がないというわけではなく、バランスが良いということで、特段優秀でもないということです、笑。)いい結果が出るのは逆に意外だったのですが、年を重ねるごとに穏やかになったり、物事を客観的に見られるようになった自覚はあるので、そのためかなと思います。
 この採用適性検査はさほど高額ではありませんので、採用時にこういったツールを利用するのも良い方法と思います。
 


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転勤、出向、転籍の英語表現

人事労務の英語
03 /22 2017
 このところ、また必要性が出てきたので、英文就業規則の本をおさらいしています。人事関連の英語表現は奥が深くて面白いです。辞書により若干の訳の違いはありますが、例を挙げると次の表現です。
転勤 → transfer
出向 → redomicile, temporary transfer
転籍 → transfer
 ご存知の方も多いと思いますが、転勤は企業内の異動であることに対し、出向と転籍は別の企業への異動になります。さらに言うと、出向の場合は元の企業との雇用契約は残りますが、転籍の場合は元の企業との雇用契約は終了(簡単に言うと退職)して、新たに別の企業と雇用契約を締結することになります。つまり、転勤と転籍では実態が全然違うのですが、英語に訳すと同じ単語になってしまいます。そのため、単にtransferという単語ひとことだけで完結できず、状況を説明することで、やっと転勤と転籍の違いが相手に伝わることになります。これが結構面倒でもあり、不思議な部分でした。
 その後、大学院のMBA講座を聴講する機会があり「出向と転籍は日本独自の制度である」と習ったときに、腑に落ちたのでした。そもそも海外では転籍制度になじみがないから、転籍に当てはまる英単語がなかったのだ…と。(書いていくとキリが無いので割愛しますが、これに限らず日本独自の制度は他にもあります)
 日本の人事制度は諸外国からみれば独特な部分も多いです。日本国内の法令や制度の勉強も大切ですが、海外の労働法・人事制度を勉強することで、日本の人事制度を客観的に見ることにもつながります。ここしばらく、海外進出関連セミナーを受講することも多いのですが、毎回貴重なインプットをさせていただいております。

退職時の有給休暇の買い取り

海外人事
03 /16 2017
 日本では、原則として未使用の有給休暇を会社が買い上げすることは認められていません。有給休暇はきちんと使って身体を休めていただくことが目的なため、買い上げを制度化してしまうと、ワークライフバランスに反しているとみなされます。時効により有給が消滅する時や、退職等で有給を消化しきれなかった時などは例外的に有給休暇の買い上げが許されますが、労働基準法で定められているわけではないですし、就業規則等に「退職時に有給休暇を買取る」などの条文を入れてしまうのは、有給休暇の買い上げを制度化しているとみなされ、労基法の解釈に反していることになります。
 しかし海外では考え方が違うようで、退職時の有給休暇の買い取りを法で定めている国があります。例えば中国では、従業員の退職時に、会社は未消化の有給休暇を賃金報酬として支払わなければならない、とされています。しかも買い上げ率がとんでもなく高く、通常の賃金の300%だそうです。ベトナムでも、従業員の退職時に、会社は未使用の有給休暇を精算する義務がある、と法で定められています。こちらは300%までは行かないようですが。
 これは国民性の違いから来ているのでしょうか。日本人は有給休暇を取得せずに働く傾向があるから、買い上げを原則禁止する方向に持っていく必要があるけど、海外は必ずしもそうではなく、むしろ金銭補償の方が必要とされるということでしょうか。
 その他でも、日本の労働法と海外の労働法では、似ているところもあれば、大きく違っているところもあり、大変興味深いところです。
 

クラウド型人事情報管理ソフト

人事労務
03 /15 2017
 先日はクラウド型の給与計算ソフトについて書きましたが、今回はクラウド型の人事情報管理ソフトについて書きます。正確には、社会保険・雇用保険手続ソフトであり、手続を自動化できるのがウリのソフトです。が、それよりも私は、人事担当者があらかじめ入社予定の従業員に招待メールを送付することで、本人がインターネット経由で住所などの個人情報を入力できたり、添付書類もつけて送信できたりするところが画期的だと思っています。
 ひと昔前であれば、従業員の情報は紙で提出してもらって、人事担当者がパソコンで入力したりしていたものでした。従業員の人数が多いと、それも人事担当者の手間になります。そこで事務作業を簡略化するための苦肉の策として、エクセル等のフォームに従業員に住所などを入力していただき、それをCSV形式にして業務ソフトに読み込む…等のようなことをアウトソーシング会社で推奨・実践していたりします。なかでは、従業員が自分で入力できる画面を装備した人事情報管理ソフトを、自社で開発するアウトソーシング会社もあったりします。私も過去に、成り行きでソフトウェア開発プロジェクトのメンバーになってしまったことが何度かあります。。
 が今では、ソフトウエア開発にかける費用や労力を要することなく、市販のソフトで直接従業員本人が情報を入力できるようになったところに時代の流れを感じました。感慨深いです。
 クラウド型給与ソフトで必要機能が備わっていないところが一部あったように、人事情報管理ソフトについてもまだまだ開発の必要があるかもしれません。とはいえ、どんどん進化していくソフトウエア事情の今後が楽しみです。

年の中途で行う年末調整

給与・賞与計算
03 /12 2017
 クラウド型の給与計算ソフトを購入したことを先日書きましたが、その後、そのソフトでは、年の中途で行う年末調整処理ができないことがわかりました。サポートデスクにも確認したところ、「年度途中での年末調整を行う場合には誠に恐縮ながら対応ができていないので、別途ソフト外での処理を行っていただく必要がございます。」という回答でした。
 念のため補足すると、年末調整は文字通り年末に行うのが通常ですが、例外的に年の途中でも行う場合があります。よくある例では、従業員が海外赴任する場合(出国年調)や、従業員が死亡した場合(死亡年調)などです。https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2665.htm(国税庁HP)
 社会保険労務士やアウトソーシング会社勤務の人など、普段から多くの会社の給与処理を行っていれば、出国年調や死亡年調の処理は珍しくありません。ですので、年度途中の年末調整機能は、給与計算ソフトの標準装備と思っていたため、少々カルチャーショックを受けました。給与計算の知識がない方でも手軽に使えるのが売りのソフトなのに、年末調整は自分で計算してください、では手軽ではないですよね。。計算ミスなどが発生する可能性もあります。残念ながら現時点では、私はこのソフトを使ってお客様から受託した給与計算処理はできないです。
 給与計算ソフトを購入する際に、多くの人はお試し版などを使って、基本入力画面等の使い勝手を確認すると思います。でも、さすがに出国年調・死亡年調まで試す人は少ないでしょうから、この機能が無いのを知らないで購入・導入してしまい、後悔するケースもあるかもしれません。
 とはいえ、作業工数を極力減らしたシンプルな設計というコンセプトを否定するものではありません。サポートデスクから「ご要望として開発担当の部門に共有しまして、今後の開発に向けて検討を進めたいと存じます。」というコメントも頂きましたので、今後改善される可能性はあります。クラウド型、シンプル設計の給与計算ソフトを使うメリットもありますから、今後どんどん進化して、私達社会保険労務士の選択肢が増えることにつながれば、ありがたいです。

 
 

中国の労災(通勤中の災害)

海外人事
03 /08 2017
 今日、中国の人事・労務セミナーで、労災保険について興味深いことを聞きました。日本の場合は、通勤の途中に経路を逸脱し、又は中断した状態でケガをしたような場合は、労災の対象にならないのですが、中国の場合は逸脱・中断に関係なく、通勤中の災害は労災の対象になるそうです。例えば日本の場合、会社帰りに友達と飲みに行ってしまった後、自宅まで帰る途中にケガした場合、労災対象にはならないのですが、中国だと飲みに行った帰りのケガも労災対象になりえるのですね。(ただし、実際のところ細かい要件の確認等は必要でしょうし、絶対労災対象と断言できるものではないですが)
 海外の労働法や人事労務についてのお話を聞く機会が多いのですが、国ごとにルールが違っていて(当たり前ですが)興味深いです。

給与計算ソフトの所得税計算方法について

給与・賞与計算
03 /03 2017
 最近話題のクラウド給与計算ソフトを購入しました。誰でも簡単に給与計算ができるというのが売りであるだけに、確かに使いやすいと思います。…が、所得税額を自分で検算してみて気づいたのですが、そのソフトでは月額表のみの対応となっておりました。
 念のため解説すると、月額表は、社会保険料等控除後の給与(課税分)額を段階に分けたもので、これは各段階の中間値を前提とした税額となっています。これに対し、電算機計算の特例では、各段階の中間値ではなく、金額に応じたパーセンテージにより所得税を算出します。算出方法が違うため、同じ給与額でもどちらの方法を取るかによって税額に若干の差異が生じることがありますが、年末調整や確定申告で精算すれば、年税額としては同じになります。
 どちらで計算しても問題は無いですが、個人的には給与ソフトの設定は、ほぼ電算機計算の特例を選択しておりました。理由は、電算機計算の特例はエクセルでも割と簡単に設定できるため、ちょっと複雑な給与計算をするときは、給与計算ソフトの計算結果を、手製のエクセルファイルで検証していたからであります。そういうわけで、月額表のみの所得税計算しかできない給与計算ソフトは、自分にとってとても使いづらく感じました。
 とはいえ、この給与ソフト「誰でも簡単に計算できる」というコンセプトからすると、世間の大部分の人は、所得税の計算方法に私のようなこだわりなどを持っていないでしょうし、必要以上に選択肢があることで、かえってわかりづらく、使いづらいものになってしまうのでしょう。だから、最初から月額表のみとして他の選択肢をつけないのは確かに得策ともいえます。クルマに例えれば、オートマの免許で十分足りるから、わざわざマニュアル車の免許もその説明も必要ない、というような感じでしょうか。(ゴールド免許ですが、実はペーパードライバーなのでクルマのことはあまり語れませんが。。)
 自分にとっては少々カルチャーショックもありましたが、手軽に給与計算ができるというコンセプトは一般ウケしやすいと思いますし、肯定的に解釈したいと思います。

 


日本在外企業協会「月刊グローバル経営」2017年3月号の記事を執筆致しました

セミナー・執筆
03 /02 2017
 今回執筆したのは「社会保障協定の適用申請の実務」です。

 グローバル展開している企業、外資系企業にとって役立つ内容の記事が豊富に掲載されています。なお、私が所属している早稲田大学トランスナショナルHRM研究所の所長の白木先生の記事も掲載されています。

永井知子 / Tomoko Nagai

 特定社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー。青山学院大学大学院 法学研究科修士課程(ビジネスロー)修了。外国人技能実習適正化事業 適正化指導専門家。
 2004年社会保険労務士試験に合格。アウトソーシング会社で10年以上、主に外資系企業の社会・労働保険手続、給与計算、労務管理などを担当。会社員として勤務しながら、雑誌の記事執筆、書籍の出版、セミナー講師などを数多く経験しているが、そのほとんどは会社経由での依頼ではなく、指名での依頼。
 外資系企業・外国人経営者・従業員向けの英語対応、英文雇用契約書・英文就業規則、労務コンサル、人事・評価制度作成、海外赴任規程作成、給料計算、上場を目指す企業の労務監査、確定拠出年金制度の導入サポートなど幅広い業務に対応。
趣味・特技はタロット占い。出張先にもタロットカード持って行きます。