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外資系企業の雇用契約書の注意点

人事労務
01 /18 2017
 外資系企業では、日本の労働基準法に沿っていない英文雇用契約書を使っていることが、時々あります。例えば「残業しても手当は払わない」と明記してあったり(日本の労基法では管理監督者などの例外を除いて、手当を支払う必要あり)、有給付与のルールが労基法の基準を下回っていたり。アメリカ系の企業では「Employment at will /随意雇用契約:期間の定めのない雇用契約は従業員・会社のどちらからでも・いつでも・いかなる理由でも・理由がなくても自由に解約できる」などの記載がされていたりします。勿論、日本では解雇規制があるため、この部分は無効になります。
 ある程度の規模の会社では、人事部などもあり、就業規則や雇用契約書もきちんと日本向けに整備されているのですが、日本に進出して間もない小規模の外資系企業では、人事部などはなく、親会社の雇用契約書をそのまま使っていたりするので、このようなことは起こりがちです。
 ちなみに英文の雇用契約書のサンプルはネットで見つけることもできますが、前述のEmployment at willがそのまま条文に入っていたりして、知らないでこのまま使ってしまう人もいるのでは…と少々心配になったりもします。
 逆に、政府が公開している英文のサンプルでは法的には問題ないのですが、使っている英単語が古かったりして、外国人が読んで意味が正確に伝わるのかな?と思う部分も結構あります。とはいえ、参考にさせていただく部分も多いのですが。
 いずれにせよ、法的に適正であるべきなのは勿論ですが、わかりやすく、かつ運用しやすい文書をクライアントに提案できるよう、私自身も勉強していきたいと思います。
 


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永井知子 / Tomoko Nagai

 特定社会保険労務士。一般社団法人 未来友 国際労務アドバイザー。青山学院大学大学院 法学研究科修士課程(ビジネスロー)修了。外国人技能実習適正化事業 適正化指導専門家。
 2004年社会保険労務士試験に合格。アウトソーシング会社で10年以上、主に外資系企業の社会・労働保険手続、給与計算、労務管理などを担当。会社員として勤務しながら、雑誌の記事執筆、書籍の出版、セミナー講師などを数多く経験しているが、そのほとんどは会社経由での依頼ではなく、指名での依頼。
 外資系企業・外国人経営者・従業員向けの英語対応、英文雇用契約書・英文就業規則、労務コンサル、人事・評価制度作成、海外赴任規程作成、給料計算、上場を目指す企業の労務監査、確定拠出年金制度の導入サポートなど幅広い業務に対応。